エコキュートが凍結?最適な凍結防止策とメーカー別対処法

高効率給湯器として光熱費を大幅に節約できる「エコキュート」。
国の補助金などの支援策もあり、地球環境に配慮したサステナブルな給湯設備として全国各地に普及してきていますが、冬場の寒気の強い日は「凍結」の危険性がありますので注意が必要です。
この記事を読むと、なぜエコキュートが凍結するのか、凍結した際の対処法はどうすればいいのか、そもそもエコキュートを凍結させないための予防策には何があるのかがわかります。
目次
1.なぜ凍る?エコキュート凍結のメカニズムと危険性

高効率給湯器「エコキュート」が、なぜ凍結してしまうのか、そのメカニズムについて解説していきます。
⑴マイナス4℃以下の日は要注意!凍結しやすい気温と条件
エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つから構成されており、ヒートポンプユニットで大気の熱を取り入れてお湯を作ります。
寒冷地や設置場所が狭い場合は貯湯タンクを室内に設置しますが、一般的には屋外に設置しますので、気温が0℃以下(設置場所によっては2℃以下でも注意)になると凍結のリスクが高まります。
ヒートポンプ配管、ふろ配管、給湯配管、給水配管などで凍結が起こりやすくなります。
冬の時期、大寒波が接近したり、強風の中、マイナス4℃を下回る気温になる場合は、自動凍結防止機能を搭載していても凍結する可能性があるので要注意です。
⑵凍結した配管の危険性
凍結すると配管内の水の体積が10%ほど膨張するため、配管を破裂させてしまうことがあります。
また、無理に解かそうと熱湯をかけると、急激な温度変化で破裂を引き起こすことがありますので、注意が必要です。
配管が破裂すると水漏れなどの不具合も発生しますので、早めの修理が必要になります。
⑶修理&交換費用の目安
エコキュートの配管が凍結してしまった場合の修理費用の目安です。
最悪な場合は、屋外に設置しているヒートポンプユニット自体をすべて交換になる可能性もあります。
| 内容 | 費用目安 |
| 配管破裂の修理費用 | 1万5,000円から5万円 |
| 配管凍結の修繕費用 | 1万円から3万円 |
| ヒートポンプユニットの交換費用 | 20万円から50万円 |
2.【メーカー別】凍結時の緊急対処法とNG行動

エコキュートが凍結してしまった際にどのような対処ができるのか、どのような対処はしてはいけないのか、メーカー別のエラーコードと共に解説していきます。
⑴凍ってしまったらまず確認すべき【メーカー別】凍結時のエラーコード
エコキュートを開発・販売している各メーカーの凍結時のエラーコード一覧はこちらです。
まずはリモコンに表示されるエラーコードを確認してください。
| メーカー | エラーコード |
| パナソニック | U22 |
| ダイキン | HJ |
| 日立 | Er24、Er15、HE22 |
| 東芝 | U:27、HU:E9 |
| コロナ | E14、E16 |
| 三菱 | C03、C19~C21、C23、C26、C27、C30、103、120 |
⑵凍結時の正しい対処法
凍結のエラーコードが表示され、お湯も出ない場合、自分で解決する方法が2つあります。
①自然解凍を待つ
昼間の気温が5℃まで上がるようでしたら、そのまま様子見していても午前中には自然解凍される可能性が高いです。
給湯栓を開いて自然解凍されるのを待ちましょう。
ただし、気温が上がらず日中もマイナスの気温が続くようだと、自然解凍を待つ方法では解決しません。
特に寒冷地は、最高気温もマイナスの真冬日が1週間以上続く場合もありますので、もう1つの方法を試してみてください。
②ぬるま湯をかける
お湯を利用するのを待っていられない場合など、早急に解決したいのであれば、ぬるま湯をかける方法があります。
凍結している配管にタオルを巻き、30℃から40℃のぬるま湯を上からかけて解凍します。
素人目ではどこの配管が凍結しているのか判断が難しいですが、屋外に出ているヒートポンプユニットと貯湯ユニットを繋ぐ配管など試してみると解決する可能性があります。
ただし、かなり寒いときには濡れたタオルが凍ってしまうので、その場合は乾いたタオルに交換して試してみましょう。
⑶絶対にやってはいけないNG行動
お湯を早く使いたくて、「熱湯を直接かける」または「ドライヤーを高温にして近づける」といった方法をとるケースがありますが、こちらは完全にNG行動です。
急激な温度の変化で配管内が膨張し、配管が破裂してしまうリスクが高いので、どちらも絶対にやってはいけません。
⑷凍結が解消しない・配管に亀裂があるかも?という場合の対応
自然解凍を待っても凍結が解消しない場合や、配管に亀裂ができてしまった場合などは、給湯器修理の専門業者に依頼するのがよいでしょう。
その他、プロに依頼する判断基準としては、経年劣化で配管から水漏れを起こしていたり、エラーコードの表示いつまでも消えなかったり、貯湯タンクから異音が聞えてくるようなケースです。
エコキュートの耐用年数の10年を経過しての不具合については故障の可能性が高いので、修理または交換の必要性があります。
⑸修理・交換費用を抑えるためのポイント
エコキュートが不具合を起こしたとき、修理すべきか交換すべきか決断するポイントは「保証期間内であれば無料で修理できるので【修理】」「耐用年数の10年を経過しているのであれば他の箇所も不具合を起こす可能性が高くなっているので【交換】」です。
特に寿命を迎えている状態で次々修理していくと、新品に交換するよりも高い費用を支払うケースもあります。
エコキュートの交換については、2026年度も国の支援事業「給湯省エネ2026事業」を利用することによって補助金が交付されることが決定しています。
こちらは事業登録業者で購入・設置工事をした場合のみ対象となりますので、登録業者かどうか事前確認してから交換を依頼しましょう。
また、エコキュートの性能によって補助金額が異なりますので、こちらの確認も大切です。
3.今すぐできる!最適なエコキュート凍結防止策

エコキュートの凍結は故障の原因になり得ますので、大事なのは「凍結を予防する」ということです。
ここからは凍結防止策について解説していきます。
⑴各メーカーに搭載!「自動凍結防止機能」
各メーカーのエコキュートには、「自動凍結防止機能」が搭載されています。
浴槽に残した水やお湯を自動で循環させて、ふろ配管の凍結予防運転を行う仕組みです(フルオートのみ)。
循環口の中心から10cm以上の水位が必要で(日立は5cm以上)、日立や三菱などはボタンを押すだけでその水位まで水を張ってくれます。
自動凍結防止機能が正常に作動しているかどうかは、日立はリモコンに「凍結防止中」と表示されるので確認しやすいです。
循環ポンプを運転していますので、浴槽からゴボゴボと音がすると正常に作動しています。
その他、メーカーで推奨しているのが「少量の水を流し続ける」という予防策です。
給湯温度を水に設定して、1分間に200cc(コロナでは400ccを推奨)ほど水が流れるようにお湯の蛇口を開きます。こちらは水道代がかさむ点がデメリットです。
⑵自分でできる対策
①保温材を巻き付ける
自分でできる予防対策としては、保温材を巻き付けるという方法があります。
保温材はインターネットでもホームセンターでも手軽に購入でき、作業もしやすいです。
注意点としては、隙間があると凍結のリスクが高まりますので、隙間がないように巻くきましょう。
②凍結防止ヒーターの設置する
市販の凍結防止ヒーターを配管に巻き付けることで、凍結を予防できます。
ご自身で作業することが可能ですが、専門業者に依頼するのがおすすめです。
⑶不在時・長期休止時対応
①短期不在の場合
2週間程度の短期不在であれば、水抜きの作業は必要ありませんが、凍結予防運転は常に継続できるよう電源プラグは抜かないでおきましょう。
浴槽の水・お湯を循環口から10cm以上の水位にしておき、凍結予防運転にしておくことで配管の凍結を防げます。
②長期不在の場合
1ヶ月以上の長期不在となると、水抜きの必要があります。
- 浴槽を空にして追い焚きし、追い焚き配管も空にする。
- 貯湯タンクのブレーカーをオフにする。
- 混合水栓を開いて空になるまで排水し、水側の蛇口を閉める。
- 給水元栓を閉め、逃がしと排水栓を開いて排水し、お湯側の蛇口を閉める。
- 貯湯タンクの水抜き栓、非常用の取水栓を緩めてから、ストレーナーを外す。
- ヒートポンプユニットの水抜き栓を緩める。
- すべての栓を閉め、逃がし弁も閉める。
手順がいくつもあり不安な場合は、業者に連絡して水抜きを依頼するとよいでしょう。
⑷凍結防止のためのメンテナンスチェックリスト
最後に、エコキュートの凍結防止のためのメンテナンスチェックリストを紹介します。
- 配管の保温材の劣化チェック
- 室外機の排水経路の確認
- フィルターの清掃
- 風よけや雪囲いの設置
- 貯湯タンク周りの点検
保温材の劣化が確認された場合は、すぐに補修作業が必要です。
確認が難しい、またはよくわからないのであれば専門業者に電話をして点検してもらうのがよいでしょう。
4.よくある質問

Q1. 凍結防止のために電源を切っても大丈夫ですか?
絶対に電源を切らないでください。
多くのエコキュートには、外気温が下がると自動でポンプを動かし、配管内の水を循環させる「自動凍結防止機能」が備わっています。
電源を切るとこの機能が働かなくなり、かえって凍結のリスクが高まります。
Q2. 凍った配管に熱湯をかけてもいいですか?
熱湯(高温のお湯)を直接かけるのは絶対に避けてください。
急激な温度変化により、配管やバルブが破損し、水漏れや破裂の原因になります。
解凍する場合は、凍結していると思われる箇所にタオルを巻いて30~40℃のぬるま湯をゆっくりかけるか、自然解凍を待つのが最も安全です。
Q3. 凍結しやすい地域に住んでいます。特別な対策はありますか?
はい、外気温がマイナスになる地域では、配管の保温材を二重に強化することをおすすめします。
また、私たち親子大工では、地域の寒さのレベルに応じて、より強力な電熱ヒーター線(凍結防止ヒーター)の設置も承っております。
Q4. 凍結を放置したら、修理費用はいくらくらいかかりますか?
軽度な配管の亀裂であれば数万円で済むことが多いですが、凍結によってヒートポンプユニットの内部部品が破損した場合は、10万円を超える高額な修理費用になることもあります。
Q5. 凍結でエラーコードが出た場合、どうすればいいですか?
まずは電源を切らずに、水やお湯が少しでも出るか確認してください。
完全に凍結している場合は、自然解凍を待ちます。
エラーコードはメーカーや機種で異なりますので、取扱説明書を確認するか、私たちのような専門業者にご連絡いただければ、エラーコードから迅速な状況判断と対応が可能です。
5.まとめ

エコキュートは外気温が0℃以下になると、凍結するリスクがあります。
凍結してしまった際に、配管を熱湯やドライヤーで急激に温めることは破損の原因になりますので絶対にやめましょう。
冬の気温がかなり冷え込む地域にお住まいの場合は、「寒冷地仕様」のエコキュートを選ぶようにしてください。
寒冷地仕様のエコキュートは、ヒートポンプユニット自体が氷点下の中でも通常運転できるように設計されています。
本記事を参考に凍結を予防し、寒い冬でも快適にエコキュートをご利用ください。
















