「ガス代が高い!」光熱費がお得になるお風呂リフォームのポイントと費用相場

ガス代、電気代、水道料金が高止まりしている中、光熱費が生活を圧迫しています。
逗子市にお住まいで、現状のガス代や電気代などの光熱費を軽減したいとお考えでしたら、「お風呂リフォーム」が効果的です。
こちらを読むと、家庭ごとのガス代などの光熱費が高くなっている原因やその対策、お風呂リフォームで「どのくらいまで節約が可能なのか」、また、国や逗子市のお風呂リフォームの補助金情報についてわかります。
目次
1.光熱費が高くなる原因とは?

毎月の光熱費が高くなっている原因について解説していきます。
(1)給湯器の老朽化による効率低下
家庭で使用するエネルギーの30%から40%は「給湯」です。
ガス給湯器の耐用年数は10年から15年(使用頻度によって前後します)ですので、設置して長い年月が経過している場合は老朽化によって給湯効率が低下します。
古いガス給湯器を使い続けているため、無駄にガスを多く消費している可能性があるのです。
(2)浴槽の保温性能不足
お風呂の浴槽の品質によって、保温性能は異なります。
古い浴槽だと保温性能不足で浴槽のお湯が冷めやすくなりますので、追い焚きする頻度が増し、どうしてもガスの消費量が増えてしまうのです。
(3)追い焚きの頻度が多い生活習慣
家族が多く、生活リズムがバラバラな場合、浴槽に貯めたお湯が冷めてしまい何度も追い焚きしてしまうケースが多くなります。
家族の人数が多いと入浴時間を調整するのは難しいので、どうしても追い焚き回数を減らすことができません。
子どもが成長していくとさらに生活習慣が変わり、追い焚き頻度が多くなってガス代が高くなる可能性があります。
(4)古い浴室設備で無駄に光熱費がかかる理由
入浴する前に、寒暖差によるヒートショックを防ぐため、浴室暖房乾燥機を使用しているご家庭も多いでしょう。
浴室暖房乾燥機も給湯器同様に、耐用年数が10年から15年(使用頻度によっては8年で寿命を迎える場合もあります)ですので、長い期間使用している場合は老朽化で効率が低下してしまいます。
古い浴室設備で、無駄に光熱費がかかっているケースも考えられます。
2.光熱費を抑えるお風呂リフォームのポイントと費用相場

ガス代や電気代などの光熱費を節約するためのお風呂リフォームの方法と、一般的なリフォーム工事の費用相場(本体費用・工事費用・撤去費用・消費税すべて込み)について解説していきます。
(1)高効率給湯器(エコジョーズ・エコキュート)への交換
給湯器をより高効率な製品に交換するのは、光熱費の節約に大きな効果が期待できます。
節約効果については、次の章で詳しく解説しますのでご確認ください。
従来型のガス給湯器を利用しているのであれば、今までお湯を作る際に捨てられていた排気熱を二次熱交換器で再利用できる「エコジョーズ」に交換すると、ガスの使用量を大幅に軽減できます。
従来型の電気温水器を利用しているのであれば、大気の熱を圧縮してお湯を作る「エコキュート」に交換することで、電気の使用量を大幅に軽減できます。
内容 | 費用相場 |
エコジョーズ(フルオートタイプ) | 170,000円から190,000円 |
エコキュート(フルオートタイプ) | 410,000円から730,000円 |
(2)浴槽の断熱性能を高める(断熱浴槽・保温浴槽)
今まで使用していた浴槽を断熱性能の高い浴槽に交換すると、保温効果が高まり、ガスや電気の消費量を軽減できます。
浴槽は、設置タイプ・材質によって費用が異なります。
設置タイプは据え置きタイプが一番安価で、埋め込みタイプや半埋め込みタイプは据え置きタイプの倍の費用になります。
断熱性能が高い材質は、人工大理石(アクリル)とホーローです。
内容 | 費用相場 |
人工大理石(アクリル) | 300,000円から1,200,000円 |
ホーロー | 150,000円から1,000,000円 |
(3)節湯水栓・節水シャワーヘッドの導入
節湯水栓は使用する水量を軽減できるため、お湯の使用量も減り、ガス代や電気代を抑えることができます。
また、シャワーヘッドを交換するだけでも節水効果があり、使用するお湯の量を削減できます。
内容 | 費用相場 |
節湯水栓交換 | 40,000円から100,000円 |
節水シャワーヘッド交換 | 3,000円から30,000円 |
(4)浴室全体の断熱リフォーム
浴室が冷えると浴槽のお湯の温度も下がりやすくなりますし、シャワーの利用時間も長くなり、ガス代や電気代が高くなります。
それらは、浴室全体の断熱リフォームをすると、問題を改善できます。
ユニットバスをそのまますべてリフォームする方法と、床や天井など部分的にリフォームする方法があります。
部分的なリフォームの方が安くなりますが、全体のデザインを統一したいのであればユニットバス交換がよいでしょう。
ユニットバス交換であれば、いろいろなニーズに合ったリフォームができ、最新機能を搭載させることも可能です。
内容 | 費用相場 |
浴室用シート床材を張る | 60,000円から150,000円 |
天井に断熱材を張る | 40,000円から100,000円 |
内窓設置 | 60,000円から130,000円 |
ユニットバス交換 | 650,000円から2,000,000円 |
(5)浴室暖房乾燥機の省エネタイプへの交換
浴室暖房乾燥機の耐用年数は一般的に10年が目安です。
10年以上利用していてエネルギー効率も低下しているのであれば、最新の省エネタイプに交換すると光熱費を削減できます。
ガス式よりも電気式の浴室暖房乾燥機の方が交換費用はやや安めです。
内容 | 費用相場 |
浴室暖房乾燥機の交換 | 100,000円から300,000円 |
3.「どのくらい節約になるの?」光熱費節約効果の目安

ここでは、光熱費削減効果について解説していきます。
(1)従来型ガス給湯器をエコジョーズに交換した場合
給湯器販売大手であるリンナイの公式サイトでは、エコジョーズは従来型のガス給湯器と比較してガス使用量を約13%削減でき、年間のガス代が130,970円であれば、エコジョーズに交換後は114,010円と16,960円節約できると公表されています。
都市ガスなのかプロパンガスなのかによって年間のガス代は異なりますが、どちらにしてもランニングコストは13%削減できるのでお得です。
(2)従来型ガス給湯器または電気温水器をエコキュートに交換した場合
エコキュートはヒートポンプ方式ですので、お湯を作る際に大気の熱を利用するため、電気で熱を発生するわけではありません。
そのため従来型の電気温水器と比較すると、消費電力は1/3まで抑えることができます。
従来型のガス給湯器給湯器をエコキュートに交換した場合、エコキュート販売大手であるダイキンの公式サイトでは、従来型のガス給湯器と比較して光熱費を約64%削減可能と明記しています。
(3)断熱浴槽に交換した場合
断熱浴槽に交換した場合の節約効果は、1日にどのくらい追い焚きをしていたのかによって大きく異なります。
1日1回の追い焚きを行った際のガス代は、都市ガスであれば約99円で、プロパンガスであれば約170円です。
日本工業規格(JIS)の性能試験に合格した高断熱浴槽は、40℃のお湯を気温10℃の環境に4時間おいても、湯温は2.5℃以上下がりません。
家族の入浴タイムの差が4時間以内であれば、追い焚きの必要はないでしょう。
浴槽の断熱性向上によって追い焚きの回数が減りますので、ガス代や電気代を節約できます。
(4)節水シャワーに交換した場合
節水シャワーに交換した場合は、約30%の節水効果があります。
10分のシャワータイムで4人が毎日使用したと仮定した場合、1日160Lの節水と28.8円のガス代節約になりますので、年間で約10,368円のガス代を節約できます。
ただし、水圧が弱くなったことでシャワータイムが長くなると、節約効果は期待できないため注意が必要です。
4.補助金や減税制度の活用

高効率給湯器の交換やユニットバスの交換などは、初期費用が高額な点がデメリットですが、国や地方自治体の補助金制度などを利用することで負担を軽減できます。
(1)国の補助金「子育てグリーン住宅支援事業」
国の支援事業「住宅省エネ2025キャンペーン」には、リフォームの補助金を交付している「子育てグリーン住宅支援事業」があります。
こちらは2024年に実施された「子育てエコホーム支援事業」の後継事業です。
お風呂のリフォームには、次の補助金が適用となる可能性があります。
内容 | 補助金額 | 工事区分(カテゴリー) |
高断熱浴槽のリフォーム | 32,000円/戸 | 必須工事(エコ住宅設備の設置) |
高効率給湯器の交換 | 30,000円/戸 | 必須工事(エコ住宅設備の設置) |
節湯水栓の交換 | 6,000円/台 | 必須工事(エコ住宅設備の設置) |
浴室乾燥機の交換 | 23,000円/戸 | 任意工事(子育て対応改修) |
ただし、これらの対象となるためには、「開口部の断熱改修」か「躯体の断熱改修」のどちらかの必須工事も同時に行う必要があります。
詳しくはお風呂リフォームを依頼する業者にご相談ください。
住宅省エネ2025キャンペーンは登録業者のみ申請ができる補助金制度なので、補助金の利用を検討している場合は、依頼先が登録業者であるかどうかを確認しましょう。
(2)逗子市のリフォーム補助金
逗子市では2025年9月現在、お風呂リフォームに活用できる補助金制度はありません。
すでに予算上限に達していますが、令和7年度はネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH住宅)導入に対してエコキュートが対象となっていました(エコキュート単独の交換は対象外)。
補助金の申請は予算上限で締め切られますので、お住まいの自治体でリフォーム内容に該当する補助金がある場合は、リフォーム予定の時期に申請が可能かどうかを事前に確認するとよいでしょう。
(3)国や県、市の補助金を組み合わせて活用できる場合も
国と自治体の補助金は併用することが可能です。
例えばエコキュートだけを交換する場合、国の「給湯省エネ2025事業」で最大13万円の補助金が交付されますし、東京都に住んでいれば「東京ゼロエミポイント」が適用され12,000円値引きされます。
なお、子育てグリーン住宅支援事業と給湯省エネ2025事業のように、国の補助金制度の併用はできません。
5.よくある質問

Q1. エコジョーズとエコキュート、どちらがいい?
都市ガス・プロパンガスを利用している場合は「エコジョーズ」、オール電化を検討している場合は「エコキュート」が適しています。
エコジョーズは初期費用が安く、設置スペースも小さいため、ガスを使い続けたい家庭におすすめ。
エコキュートは深夜電力を利用するため、ランニングコストを大幅に削減可能です。
ただし、設置には貯湯タンク分のスペースが余分に必要となります。
Q2. お風呂リフォームでガス代は本当に下がる?
はい。給湯器交換や断熱浴槽への変更、節湯シャワーの導入などで、年間数千円~数万円の節約効果が見込めます。
特に給湯器交換と断熱リフォームは効果が大きいです。
Q3. 費用を抑える方法は?補助金は誰でも使える?
国や自治体の省エネリフォーム補助金を活用することで、工事費用を20~30%程度抑えられるケースがあります。
ただし、補助金ごとに条件(住宅の築年数、家族構成、使用する設備の性能基準など)があるため、事前確認が必要です。
Q4. 部分的なリフォームとユニットバス交換、どちらが節約になる?
予算を抑えたい場合は「給湯器だけ」「浴槽だけ」といった部分リフォームがおすすめです。
ただし、築20年以上の古い浴室では「ユニットバス交換」で断熱性能・省エネ効果・清掃性を一度に改善する方が、長期的に光熱費削減につながるケースもあります。
6.まとめ

お風呂リフォームで最新の設備にすると、光熱費は大きく節約できます。
初期費用については、国の補助金制度を利用するとお得になるのでおすすめです。
ただし、予算額に到達すると申請ができなくなりますので、検討されている場合はなるべく早く手続きを進めていくのがよいでしょう。