キッチンが壊れた!使いにくい!人気キッチンメーカー別の特徴とリフォーム費用相場

キッチンのどこかが壊れている場合や、使い勝手に不満がある場合は、最新のキッチンにリフォームして自分に合った機能やレイアウト・デザインにすると、ストレスのない快適な空間に生まれ変わらせることができます。
この記事を読むと、家庭の健康を支える重要な場所であるキッチンの最新人気製品の特徴やリフォーム費用相場、理想のシステムキッチンの選び方までわかります。
目次
1.「壊れた」「使いにくい」キッチンの緊急度別よくある不具合と対処法

緊急度の高いキッチンの不具合と、その対処法について解説していきます。
(1)緊急度A:水漏れ/レンジフードの故障/コンロの不具合
水漏れ
排水管のゴムパッキンの劣化や亀裂による水漏れは、特に緊急度が高い不具合です。
自分で対処するよりも業者に依頼して修理してもらうのがよいでしょう。
レンジフードの故障
レンジフードから異音が聞こえる、ファンの回転が不安定になるといった不具合が起きた場合、部品を取外して掃除すると解消するケースがあります。
それでも調子が悪い場合は、業者に依頼して点検してもらってください。
コンロの不具合
IHクッキングヒーターやガスコンロに亀裂が入っている、お湯が沸きにくい、使用できない機能があるといった不具合は、経年劣化の可能性があります。コンロの寿命は8年から10年です。
自分で対処するのは難しいので、業者に依頼して修理か交換してもらう必要があるでしょう。
(2)緊急度B:収納扉の故障/床がフカフカする/高さが合わない
収納扉の故障
収納扉は長年使用しているうちに負荷がかかり、閉まりにくくなったり歪んだりします。
ネジを締め直すことで改善する場合がありますが、劣化が激しい場合は業者に修理や交換を依頼しましょう。
床がふかふかする
キッチンの床は湿気の影響を受けやすく、傷みやすい場所です。
床材は、タイルであれば10年、フローリングでも20年が寿命です。
床の表面だけでなく、床下の腐食やシロアリ被害の可能性もありますので、業者に点検してもらうとよいでしょう。
高さが合わない
高さが合わないキッチンは、肩こりや腰痛の原因になります。
キッチンが低い場合、既存のキッチンの下に厚みを足すリフォームで、高さの調整が可能です。
高い場合は、厚みのあるキッチンマットやスリッパを使うことで、使用感が変わりますので試してみてください。
(3)緊急度C:収納不足/照明が暗い/掃除が大変/動線が悪い
緊急度は低いものの、キッチンを使用していて不便に感じるのが、収納不足、暗い照明、古いキッチンで掃除が大変、動線が悪いといった項目です。
部分的なリフォームで対処できるものから、レイアウトの変更のように全体のリフォームが必要なものに分けられます。
(4)リフォームを検討するタイミングとリフォーム範囲の判断基準
キッチンの耐用年数はおよそ10年から15年です。
使用頻度によっては、ガスコンロやIHクッキングヒーターが先に寿命を迎える、蛇口が不具合を起こすといったケースがあり、その場合は部分リフォームで対応できます。
使用して10年以上が経過している場合は、さまざまな設備が順に経年劣化を起こしていくので、全体リフォームを検討するのがよいでしょう。
排水管の寿命は20年から30年ほどと長いですが、パッキンは10年が耐用年数です。
水漏れが起こっている場合も、キッチン全体のリフォームを検討する時期です。
2.人気キッチンメーカー別の特徴とメーカー選びのポイント

人気キッチンのメーカー別の特徴と、選ぶ際のポイントについて解説します。
LIXIL
価格帯目安 | 主なシリーズ | 特徴 |
40万~200万 | シエラS、リシェルSI | 掃除がしやすい、リシェルSIは耐久性◎ |
TOTO
価格帯目安 | 主なシリーズ | 特徴 |
70万~180万 | ザ・クラッソ、ミッテ | 水まわりの技術に強い、デザインも人気 |
Panasonic
価格帯目安 | 主なシリーズ | 特徴 |
95万~550万 | ラクシーナ、Lクラス | 効率よく調理できる工夫、高いデザイン性 |
クリナップ
価格帯目安 | 主なシリーズ | 特徴 |
50万~300万 | ステディア、セントロ | ステンレス製で耐久性◎、見た目がスタイリッシュ |
タカラスタンダード
価格帯目安 | 主なシリーズ | 特徴 |
30万~380万 | トレーシア、エーデル | ホーロー素材でお手入れ簡単 |
トクラス
価格帯目安 | 主なシリーズ | 特徴 |
75万~190万 | Bb、コラージア | 高品質な人造大理石、デザインやカラーの自由度が高い |
(1)デザイン?それとも機能性?システムキッチンを選ぶ判断基準
どのシステムキッチンが自分に合っているのか判断するために、まずは現状のキッチンの不満点について確認しましょう。
新しいキッチンは、その不満を解消できていることが重要です。
デザインが家に合っているかどうかイメージすることも大事ですし、実際に使い始めてからのお手入れのしやすさや収納力も重要ですので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
また、高機能なキッチンほど高額になりますので、その機能は自分や家族にとって本当に必要なのかどうかも検討する必要があるでしょう。
(2)カタログで十分?ショールームの見学は必要?
システムキッチンを選ぶ方法として、ショールームの見学とカタログでの比較があります。
それぞれのチェックポイントについて解説していきます。
ショールーム以外でも実物を見られる?
キッチンは、実物を見るとイメージがしやすくなります。
実物が見られるのは、メーカーの常設ショールームだけではありません。
ホームセンターにも設置されていますし、工務店やリフォーム店のイベント展示会・見学会・住宅展示場でも確認できます。
実物を見るときのチェックポイント
キッチンの色や大きさが、自宅の空間の雰囲気に合っているのかイメージしましょう。
また、ステンレスやセラミック、人工大理石といった素材の質感や手触りも確認しましょう。
カタログで見るべきポイント
たくさんのメーカーのシステムキッチンを見て回って比較するのは時間も手間もかかりますので、カタログで比較する方法も有効です。
カタログには寸法などが詳細に記載されていますので、自宅に合ったレイアウトを検討しつつ、必要な機能と必要のない機能を判別しておくと、依頼する業者との話し合いが効率的に進みます。
(3)メーカー以上に大切な施工店選び
どこのメーカーのシステムキッチンにするのか以上に大切なのが、どこで購入して設置工事を依頼するのかという点です。
システムキッチンを購入・取付できる業者の種類
システムキッチンを購入・取付できる業者は主に3種類です。
それぞれの特徴は以下の通りです。
メーカーのショールームや販売店
最新モデルを実際に見て検討できます。
ただし、価格が割高なほか、実際に取り付け施工する下請け業者の施工技術に差があります。
ホームセンターや家電量販店
チラシの特価商品は型落ち製品であったり、扱っているメーカーが限定されたりすることがあります。
また、提携業務委託先の施工技術に差があります。
リフォーム店、工務店、住宅設備専門業者
メーカーと比べて価格が手頃です。
業者によって技術に差はあるものの、多くは販売業者が実際の工事まで担当しているため、施工事例やお客様の声などで事前に判断しやすいです。
安心して任せられる業者選びのポイント
メーカーやホームセンターの場合、施工は下請け業者が行います。
下請け業者は技術力に差がある場合がありますし、どこの誰が工事に来るのかが不透明なことに不安に感じる方もいるでしょう。
大切なおうちのリフォームを任せるのは、経験豊富な大工が在籍している地元で長く続く工務店や住宅設備専門業者が安心です。
3.キッチンリフォームの進め方と工期・費用相場の目安

キッチンリフォームの費用相場や進め方について解説していきます。
(1)「部分交換」と「全体リフォーム」の違い
レンジフードだけを交換するような部分交換と、キッチン全体をフルリフォームするのでは、工期も費用も大きく変わってきます。
費用を抑えたい場合は部分交換、レイアウト全体を変更したい場合や全体のデザインを統一したい場合は全体リフォームが必要です。
(2)内容別・キッチンリフォームの費用目安
部分リフォーム
水栓交換
費用目安 | 工期の目安 | 特徴 |
約1万~5万円 | 半日程度 | 比較的簡易な作業で済み、即日施工も可能 |
レンジフード交換
費用目安 | 工期の目安 | 特徴 |
約4万~8万円 | 半日~1日 | 換気効率の改善や掃除のしやすさ向上につながる |
コンロ交換
費用目安 | 工期の目安 | 特徴 |
約3万~25万円 | 半日~1日 | 安全面・火力の向上やグリル機能が強化される |
全体リフォーム
システムキッチン交換(同位置)
費用目安 | 工期の目安 | 特徴 |
約50万~100万円 | 約3~5日 | 現状の配置を活かすため施工が比較的スムーズ |
キッチン移動・間取り変更
費用目安 | 工期の目安 | 特徴 |
約100万~200万円以上 | 約1週間~3週間 | 配管・内装工事を含む大規模リフォームで自由度が高い |
(3)キッチンリフォームの進め方
まずは自らシステムキッチンの情報収集を行い、それをもとに業者と具体的なプランを相談します。
現場調査を行ってから見積もりを出してもらい、承諾すれば契約という流れです。
契約後にリフォーム工事、完成後に引き渡しとなります。
(4)費用を抑えるコツと注意点
全体リフォームは高額になりますが、既存のレイアウトを活かし、配管の移設などをなるべく行わないことで費用を抑えることができます。
間取りごと変更する場合は、工事に1週間以上かかることが予想されます。
その間はキッチンが使用できないため、食事は外食などで済ませる方も多いですが、工事が始まる前に別の場所に仮設キッチンを用意することも可能です。
仮設キッチンがあると便利ですし、外食の出費も抑えられます。
また、価格が極端に安すぎる業者は、完成後に追加請求などのトラブルが起こる可能性があります。
費用だけでなく施工実績や信頼度を重視し、優良な業者を選びましょう。
キッチンリフォームに活用できる補助金はある?
2025年度にキッチンリフォームのみで活用できる補助金はありませんが、国の「住宅省エネキャンペーン2025」の「給湯省エネ2025事業」など、省エネリフォームと組み合わせることでキッチンリフォームに活用できる補助金制度もあります。
また、神奈川県逗子市の「令和7年度逗子市既存住宅断熱改修等省エネ対策費補助金」のように、自治体によって活用できる独自の補助金制度が用意されている場合もありますので、まずはお住まいの自治体や地元の施工業者に活用できる補助金がないか問い合わせてみましょう。
4.よくある質問

Q1. リフォーム期間中の食事はどうすればいい?
キッチンの全面リフォームの場合、数日~1週間ほど調理ができない期間が発生します。
短期間であれば外食やお惣菜で対応されるご家庭が多いですが、電子レンジや電気ポットを使って簡単な調理ができるスペースを一時的に確保しておくと安心です。
事前に冷凍食品やインスタント食材を用意しておくのも一つの方法です。
工務店によっては仮設キッチンの設置が可能なこともあるため、必要な場合は相談してみましょう。
Q2. どのメーカーのキッチンが一番コスパが良い?
コスパの感じ方はご家庭のニーズによって異なりますが、全体的にバランスが良く、価格帯の幅が広いメーカーとしてはLIXILやクリナップが挙げられます。
たとえばLIXILの「シエラS」は、価格を抑えつつも収納力や清掃性に優れており、非常に人気があります。
一方で、耐久性を重視したいという方には、タカラスタンダードのホーロー製キッチンもおすすめです。
単に価格だけでなく、「自分たちの暮らしにどれだけ合うか」という視点で選ぶと、結果的に満足度の高いリフォームにつながります。
Q3. キッチンだけのリフォームって可能?
はい、キッチンだけのリフォームは十分に可能です。
多くのご家庭で、家全体ではなく「キッチンのみ」の改修が行われています。
ただし、床や壁との取り合いや給排水の位置など、まわりとの関係性を考慮する必要があるため、現場の状況によっては多少の内装工事を伴う場合もあります。
予算やご希望に応じて、「部分リフォーム」と「全体リフォーム」のどちらも提案してくれる施工会社を選ぶことが大切です。
5.まとめ

キッチンは10年以上経過してくると、経年劣化によって不具合が発生してきます。
使っていて不便な点があるようでしたら、この機会に部分リフォームや全体リフォームをして快適なキッチンにすると、より過ごしやすい生活が過ごせます。
私ども親子大工は、親子3代が大工の、地元神奈川県逗子市で70年続く工務店です。
逗子市をはじめ、神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県・茨城県などのエリアでリフォームを施工しています。
もしキッチンリフォームで心配なことなどがありましたら、お気軽にご相談ください。